長い独り言

平凡な学部卒サラリーマンの、平凡な人生についての平凡な考察

会話、kaiwa

 そもそも他人とは分かり合うことは難しい思っており、会話のみによって分かり合うことは困難とさえ思っている。

 

 もともと部活動の仲間や家族と分かり合っているという意識が希薄だった。部活動も家族も力によって束ねられた集団だったように思う。相互理解を前提に、集合することを選択した個の集団ではなかった。

 大学時代にクンデラの『存在の耐えられない軽さ』を読んで上記の曖昧な認識が強化されたと思う。人と分かり合うというのは難しい。

 

 母が時々上京の予定を入れ、それに合わせて私に合えないかと誘ってくる。私はそれを断るようにしている。

 

 以前母と会ったときに、嬉しそうな母が「またお金貯まったら東京来るね」といった。それを聞いた私は愕然とした。東京に往復したくらいで貯金無くなるということか?怖くて聞けなかった。

 

 そこで母親にiDeCoを勧めてみた。iDeCoをやれとは直接言っていないが、やっていないのであれば楽天証券の動画を観てみてといった。60歳まで引き出せない設計なので母の資産形成につながると思う。楽天証券の動画を観ればいくら母でも課税所得を圧縮するメリットを理解できると思ったのだ。

 

 iDeCoの話をした私に対して、母は次の上京の話を投げかけてきた。母は動画を観ていないのだと悟った私は、動画は観たのかと聞いた。母は家事と仕事と花壇の手入れが忙しいと言った。

 

 その後母は衝撃的な文章を送ってきた。昔〇〇証券の商品で数万の穴をあけて、父親に埋めてもらったことがあるそうだ。

 

 数万円の穴ですら許容できないのか。

資産、試算

 マネーツリーのアプリで銀行預金と有価証券の合計残高を確認するのが日課になっている。

 

 残高1,000万円を目標としていた時期があった(正確にいうと目標に決めたというよりも日々漫然と残高を確認しながら、1,000万円に到達する瞬間を期待していたという方が正しい)のだが、実際に1,000万円に到達したときに大した感慨はなかった。引き続き使用人という身分は変わらないし、生活水準を上げてもいいかなという気持ちにはならない。

 

 ただ、証券口座のキャッシュポジションが勿体なく感じる。機会損失がすごく嫌になった。銘柄を選定して1年後の資産を試算してみたい。

範疇、樊稠

 一般的につけ麺は茹でた麺を氷水で絞めたものにつけ汁をつけて食すものだが、私は熱盛(茹でた麺を氷水で絞めずに提供したもの)が好きでいつも熱盛を注文している。

 

 茹でた麺を氷水で絞めたものがつけ麺なのであれば、私が食べているものは何だろうか。あくまでつけ麺の範疇に留まっているのか、それともつけ麺の定義を超えたところにあるものなのだろうか。

 

 熱盛が好きな私は、回転寿司屋でコーン軍艦やコンビーフ軍艦を注文する客や、限りなくファイナンスリースに近いオペレーティングリースの組成を求めるクライアントとの間にどれくらいの距離があるのだろうか。

 

 つけ麺屋の店員はつけ麺を職業にする程度にはつけ麺と向き合っている訳だが、そんな店員の目から見て熱盛を注文する私はどう映っているのだろうか。

 

 

 

LINEの送信取りをする人は、プライドが高いのではないか

1.プライドが高い人は、自分のプライドが高いことを自覚していない。

 遅刻魔は自分の遅刻癖を自覚していることが多い。同じく書類のミスが多い人も他者からの指摘を通じてそれを自覚している。もっとも本人に改善する気がない場合が多いため、自覚があるからといって短所は改善されない。

 

 プライドが高いのも一般的にその人の短所であり、上席者からの助言を聞き入れない、適切な謝罪ができないといった形で本人の生活に悪影響を及ぼす。ただ、プライドが高い人は遅刻魔や不注意と異なり、本人に自覚がない場合が多い。さらには"私は自己評価が低い", "私は自分に自信がない" といった形で、真逆の認識をしていることがある。

 

 プライドの高さは遅刻やミスといった分かりやすい事故として現れにくく、周囲もあなたはその高いプライドを改めるべきだと注意することはめったにないため、本人が気づく機会に乏しいということがある。しかし遅刻や不注意がそうであるように、短所を認識したからといって本気で改善に取り組む人の方が少ないのであるから、認識は問題でない。

 

 配偶者や業務上のラインや取引先といった、その人とある程度の強度で付き合う人間にとってはその人のプライドの高さが問題となる。実際に私も、現在付き合っている女性のプライドの高さが気になり始めており、LINEの送信取り消しをするのもプライドが高いことの現れではないかと思っている。

 

2.送信取り消し機能を使う人の心理

 プライドつまり自己評価が高い人は、自己評価と他者評価に乖離が生じることに敏感で、その気配を感じ取ると不安になる。不謹慎な文章を送ってきたのでないにも関わらず相手が既読をつける前に自分が送った文章を取り消すのは、読み手の気持ちを考えたからではなく保身の不安に駆られて相手を混乱させているに過ぎない。

 

3.許容度を上げるか避けるか

 私は女性との交際経験が多くないのだが、振り返ると相手のプライドの高さを感じ取ったことがきっかけで相手への気持ちが冷静になり始める流れが多かったと思う。そして私が付き合ってそして別れた女性の多くはプライドが高かった。収入の多寡や姉妹構成や美人不美人に関係なく、プライドが高い人は高かった。

 

 プライドが高い人が苦手なのは、一般的に素直な人が素敵だからということではなく、私の母のプライドが高いことが関係していると思われる。私の母は謝ったら死ぬ病気で、それが原因で私との喧嘩は長期化しがちだったし、父とも離婚した。だから私はプライドが高い人が苦手なのだと思う。

 

 自分の許容度を上げてプライドが高い人と普通に付き合っていくか、プライドが高い人を避けて付き合う人を選ぶかの二択なのだが、今の状態はそのどちらでもないので、改善を図りたい。

 

 

ストックとフロー

 ストックとフローの概念を知っていることはどれくらい大切だろうか。知らなかった場合の実害はどの程度だろうか。

 

 以前付き合っていた女の人はストックとフローの概念が未分化だったと思う。彼女が知識として知っていたとしても、家計をフローのみで考えている様子だった。

 彼女は自身の年収に自負を持っており、私と彼女を合わせて1,000万超えるなどと喜んでおり、私はそれに気持ち悪さを感じた。

 私にとっては売上高よりも繰り越した剰余金が翌年いくらの不労所得を生むかの方が重要だったので、現金有高の推移や投資先の振り分けに関心があった。

 一方の彼女は自身の財産を把握しておらず、それをどう運用するかにも関心がなかった。彼女は買い食いも好きで、いつもマックでテイクアウトしてきたジュースを飲んでいた。それについて私が口を出す資格はないが、結婚が法人の共同経営だとしたら彼女は安心感の乏しいパートナーだった。 

 彼女はまた、親にもらった小遣いを封筒に入れて自宅に保管しており、それがいくらかは知らなかった。なぜ銀行に預けないのか私が尋ねそうになるのを制するように、銀行に預けると大切なお小遣いがただの数字になってしまうと言った。私は何も言わなかった。

 彼女にとって豊かさを図るものさしは年収で、今日自分がいくら使ったかが重要だったのだと思う。年収は彼女の方が数十万高かったので、彼女は私を下に見ていた。にもかかわらず彼女の資産は私の3分の1くらいだったと思う。いざ教育資金や住居資金が必要になった際に、それを旦那の収入が少ないせいであると考えそうな怖さがあった。

 

 ストックが大きくなるほどフローの影響が小さくなる。アラサーになった私が人生に退屈するのは自然なことかもしれない。