長い独り言

平凡な学部卒サラリーマンの、平凡な人生についての平凡な考察

ストックとフロー

 ストックとフローの概念を知っていることはどれくらい大切だろうか。知らなかった場合の実害はどの程度だろうか。

 

 以前付き合っていた女の人はストックとフローの概念が未分化だったと思う。彼女が知識として知っていたとしても、家計をフローのみで考えている様子だった。

 彼女は自身の年収に自負を持っており、私と彼女を合わせて1,000万超えるなどと喜んでおり、私はそれに気持ち悪さを感じた。

 私にとっては売上高よりも繰り越した剰余金が翌年いくらの不労所得を生むかの方が重要だったので、現金有高の推移や投資先の振り分けに関心があった。

 一方の彼女は自身の財産を把握しておらず、それをどう運用するかにも関心がなかった。彼女は買い食いも好きで、いつもマックでテイクアウトしてきたジュースを飲んでいた。それについて私が口を出す資格はないが、結婚が法人の共同経営だとしたら彼女は安心感の乏しいパートナーだった。 

 彼女はまた、親にもらった小遣いを封筒に入れて自宅に保管しており、それがいくらかは知らなかった。なぜ銀行に預けないのか私が尋ねそうになるのを制するように、銀行に預けると大切なお小遣いがただの数字になってしまうと言った。私は何も言わなかった。

 彼女にとって豊かさを図るものさしは年収で、今日自分がいくら使ったかが重要だったのだと思う。年収は彼女の方が数十万高かったので、彼女は私を下に見ていた。にもかかわらず彼女の資産は私の3分の1くらいだったと思う。いざ教育資金や住居資金が必要になった際に、それを旦那の収入が少ないせいであると考えそうな怖さがあった。

 

 ストックが大きくなるほどフローの影響が小さくなる。アラサーになった私が人生に退屈するのは自然なことかもしれない。