長い独り言

平凡な学部卒サラリーマンの、平凡な人生についての平凡な考察

首(neck)、クビ(fire)①

 私は遺伝や進化について専門的な知識を有していないどころか、高校生物の内容も忘れているが、その日は首の短いキリンのことを考えていた。

 

 当時の私の状況は例えると、首の短いキリンが自分の首の短さを自覚した状態だと思う。

 

 進化の過程で首の長い個体だけが高い木の葉を食して生き延び、子孫を残したためにキリンの首は長くなったらしい。ここからは推測だが、シワのある豆が出現するのと同じように、今でも一定の確率でアフリカには首の短いキリンが生まれているのではないかと思う。

 

 短い首をもって生まれたキリンは、生きているうちにどこかで自分の首の短さを自覚するのではないか。他の個体と並んで食事をしていても、自分だけ首が短いために空腹を感じているのではないか。

 

 仕事ができない私は実際に勤務先での評価も低く、ミスが多いとか上司の指示を理解していないとか言われていた。実際その通りだったと思う。悩み相談窓口のようなところに電話をして状況を伝えると、先天的に注意散漫である可能性があると検査を勧められた。

 

 昇進できなくてもクビにならないだけマシだと思って、能力を高めるしかないのだと思う。検査は私の人生を好転させてはくれない。